TikTok Shopの撤退とは、「出店した事業者が、TikTok Shopでの販売をやめること」です。
ただし、撤退を決めることと、ショップを閉鎖することは同じではありません。閉鎖はセラーセンターで申請する手続きで、一度確定すると取り消しもショップの再開もできないため、撤退の判断とは分けて考える必要があります。
TikTok Shopに出店した事業者の方のなかには、次のようなお悩みを抱えている方も多いのではないでしょうか。
- 売上が伸びず、TikTok Shopから撤退すべきか判断がつかない
- ほかの事業者が、どのような理由で撤退しているのかを知りたい
- ショップを閉じるには、何をすればよいのかわからない
撤退するかどうかは、あらかじめ判断の期日を決めておき、その日に「1件あたりの利益」「止まっている段階」「運用を続ける体制」「アカウントの状態」「ほかの売り場の売上」の5つを確認して決めるのがおすすめです。閉鎖まで進む場合は、30日間の告知を行い、過去90日間に新規注文が入っていないことなど、いくつかの条件を満たす必要があります。
当社Gastroduce Japanは、食品特化のTikTok Shop公式認定パートナー(TSP・TAP・CAP)として、60店舗以上のTikTok Shopの運用を支援してきました。
本記事では、撤退に至る6つの失敗パターン、撤退か継続かの判断基準、撤退を決める前に検討したい方法、退店の手続きと注意点を、順を追って解説します。
最後までお読みいただければ、自社が撤退すべきかを判断でき、撤退する場合もショップの閉鎖までの日程を無理なく組めるはずです。TikTok Shopを続けるかどうかで迷っている方は、ぜひ参考にしてください。
本記事の対象となる方
- TikTok Shopに出店したものの、売上や利益が伸びずに撤退を考えている方
- 撤退か継続かを、社内で説明できる基準で決めたい方
- ショップを閉鎖する手順と、閉鎖の前に準備しておくことを知りたい方
本記事を読んでわかること
- TikTok Shopで撤退に至る6つの失敗パターン
- 撤退か継続かを決める判断基準と、閉鎖の前に検討したい方法
- ショップを閉鎖する3つのステップと、閉鎖の条件・注意点
若松 友貴
一橋大学商学部卒業後、2014年に楽天株式会社へ入社し、楽天市場ECコンサルタントとして累計1,000社超を担当。2017年に食品EC特化の実行型コンサルティング会社Gastroduce Japan株式会社を設立。現在はTikTok Shop公認パートナー(TSP)として60店舗以上を支援し、支援店舗群の月間流通総額は3.5億円を超える(2026年6月時点)。食品カテゴリー初のTikTok Shop「松屋フーズデー」の企画・運営や、「TikTok上半期トレンド大賞2026」ヒットアイテム部門受賞商品の支援を手がけ、2025年にはTikTok食品カテゴリ日商ランキング上位10商品のうち6商品を支援ブランドが占めた。日経MJ一面トップにも掲載。
TikTok Shopの撤退とは?|販売をやめる判断と、ショップの閉鎖の違い
TikTok Shopの撤退とは、「出店した事業者が、TikTok Shopでの販売をやめること」です。撤退が経営の判断であるのに対し、ショップの閉鎖はその判断を受けて行う手続きにあたります。なお、本記事でいう撤退は出店者が販売をやめることを指しており、TikTok Shopというサービス自体の提供状況についての話ではありません。
撤退を決めたあとも、すぐに閉鎖まで進めるかどうかは、社内で改めて検討しておくと安心です。
撤退に至る理由は、原因がどこにあるかによって「採算」「体制」「アカウント」の3つに分けられます。採算の問題とは、売り方や価格が合わず、売上が立たない、あるいは売れても利益が残らない状態のことです。体制の問題は、動画の投稿やLIVE配信、在庫の確保と発送を続けるための人手や仕組みが足りていない状態を指します。そしてアカウントの問題は、規約違反が重なって健全性評価が下がり、資金の引き出しや販売に制限がかかっている状態です。
TikTok Shopで撤退に至る6つの失敗パターン

TikTok Shopから撤退する事業者のつまずきは、大きく6つの失敗パターンに整理でき、それぞれが採算・体制・アカウントのいずれかの理由につながっています。いずれも、早い段階で気づければ、撤退の前に打ち手を考えられるものばかりです。
- 失敗①:楽天市場やAmazonと同じ売り方のまま始める
- 失敗②:手数料・送料・クリエイターへの報酬を引いた利益を計算していない
- 失敗③:クリエイターの紹介に任せきりにして、自社の投稿を止める
- 失敗④:動画とLIVE配信を続ける担当者と時間を見込んでいない
- 失敗⑤:在庫切れや発送の遅れで、ショップの評価を落とす
- 失敗⑥:商品ページや動画の表現で、規約の違反を重ねる
このうち失敗①〜③は採算、失敗④・⑤は体制、失敗⑥はアカウントに関わる失敗です。
失敗①:楽天市場やAmazonと同じ売り方のまま始める
TikTok Shopでは、商品ページを作り込むよりも先に、動画やLIVE配信で商品を見つけてもらう入口を用意する必要があります。楽天市場やAmazonのように、ユーザーが検索で商品を探すことを前提にした売り方をそのまま持ち込むと、この入口がすっぽり抜け落ちてしまいます。
実際、日本での提供開始から1年間(2025年6月30日〜2026年6月30日)は、流通総額の70%以上がコンテンツを起点とした購入でした。楽天市場やAmazonの商品ページを移しただけで、動画をほとんど投稿していないショップは、売上の大部分を生む入口を持たないまま運用している状態といえます。
失敗②:手数料・送料・クリエイターへの報酬を引いた利益を計算していない
売上が立っていても、1件売れるごとに手元に残る利益を計算していなければ、売れるほど赤字が膨らむことがあります。TikTok Shopでは販売手数料に加えて、クリエイターの紹介経由で売れた注文にアフィリエイト報酬がかかります。食品・ドリンクカテゴリの販売手数料7%だけを見て計算していると、報酬の分だけ、手元に残る金額を多く見積もってしまいます。
さらに、冷蔵・冷凍便の送料やセール時の割引・クーポンが重なると、1件あたりの利益はいっそう薄くなります。「売れているのに利益が残らない」ことが撤退を考えるきっかけになっている場合は、この計算が抜けていたのかもしれません。
関連記事:TikTok Shopの手数料はいくら?食品カテゴリは7%|2026年改定後の全料率と利益計算
失敗③:クリエイターの紹介に任せきりにして、自社の投稿を止める
売上をクリエイターの紹介だけに頼り、自社アカウントの投稿を止めてしまうと、紹介動画が公開されるまでの間、売上をつくる手段がなくなります。サンプルを送ってからクリエイターが動画を投稿するまでには時間がかかるため、その間も自社の投稿は続けておきたいところです。
クリエイターへのサンプル提供や紹介の依頼は、自社アカウントの投稿と並行して進めるのが理想です。自社の動画で反応が良かった商品や切り口は、次にどの商品のサンプルを送るかを決める材料にもなります。
失敗④:動画とLIVE配信を続ける担当者と時間を見込んでいない
TikTok Shopは、動画とLIVE配信を投稿し続けることを前提にした売り場です。そのため、担当者と作業時間を確保しないまま始めると、運用が途中で続かなくなりがちです。動画の企画・撮影・編集も、LIVE配信の準備・本番・振り返りも、毎週のように発生する作業です。
ほかのEC業務と兼任している担当者1人にすべてを任せると、受注や発送の対応に追われて、投稿が後回しになるケースは少なくありません。投稿が止まれば新しいユーザーとの接点も途切れ、売上が落ちて、撤退を考える流れになってしまいます。
失敗⑤:在庫切れや発送の遅れで、ショップの評価を落とす
動画がヒットして注文が急に増えたとき、在庫や発送が追いつかなければ、売上の機会と一緒にショップの評価も失ってしまいます。在庫不足などセラー側の事情によりセラーがキャンセルした注文の割合は、ショップのパフォーマンスを測る指標の1つです。
評価が下がった原因が在庫切れなのか発送の遅れなのかによって、撤退を判断するときに確認すべき点も変わります。在庫切れが原因であれば、在庫に余裕のある商品に絞って続けられるかがポイントです。発送の遅れが原因であれば、発送を担う人手を確保できるかを見ていくことになります。
失敗⑥:商品ページや動画の表現で、規約の違反を重ねる
規約違反が重なって健全性評価が下がると、撤退を決めるより前に、資金の引き出しや販売が段階的に制限されていきます。アカウントの健全性評価のスコアは0〜1,000の範囲で、新規セラーは200ポイントからスタートします。
スコアが150・100・50・0ポイントと下がるにつれて、段階ごとに是正措置が適用される仕組みです。たとえば150ポイント以下になるとショップ資金を7日間引き出せなくなり、50ポイント以下では30日間の引き出し停止に加えて取引も制限されます。そして0ポイントになるとショップは永久に無効になります。
食品の場合に特に注意したいのが、健康への効果をうたう表現や、ほかの商品より優れていると言い切る表現です。動画の制作をクリエイターに任せる場合も、使えない表現をあらかじめ共有しておくと安心です。
関連記事:【2026年最新】TikTok Shopセラーセンターの使い方とは?画面から権限まで解説!
TikTok Shopを撤退するか継続するかの判断基準

撤退するかどうかは、あらかじめ決めた期日に5つの点を確認し、「継続」「縮小して継続」「撤退」のいずれかを選ぶ方法がおすすめです。期日と確認する項目を先に決めておけば、社内で同じ物差しを使って話し合えます。
- ①撤退を判断する期日と、それまでに使う費用の上限を決める
- ②1件売れるごとに利益が残る価格かを確認する
- ③動画の視聴から購入までの、どの段階で止まっているかを確認する
- ④動画・LIVE配信・発送を続ける担当者がいるかを確認する
- ⑤健全性評価のスコアと、支払いの凍結に関わる違反チケットを確認する
- ⑥楽天市場・Amazon・自社ECの売上が動いていないかを確認する
本記事でいう「縮小して継続」とは、扱う商品と投稿の数を絞り、費用と作業量を減らしながら続けることです。当社では、期日に②〜⑥を確認したうえで、次の3つの結論を上から順に当てはめ、最初に当てはまったものを選ぶ方法をおすすめしています。
- 撤退:③で特定した段階の数字が、①で控えた数字から改善していない場合。または、②で利益が残る商品が1つもなく、⑥でほかの売り場の売上にも動きがない場合
- 縮小して継続:撤退には当てはまらず、次のいずれかに該当する場合。②で利益が残る商品が一部だけある、②で利益が残る商品はないものの⑥でほかの売り場の売上が動いている、④で担当者が足りず外部にも任せられない
- 継続:上の2つのどちらにも当てはまらない場合(主力商品で利益が残り、担当者がいる、または外部に任せれば人手が足りる)
⑤で支払いの凍結に関わる違反チケットが対応中であれば、どの結論を選ぶ場合でも、その対応を先に済ませておきましょう。また、健全性評価のスコアが50ポイント以下で取引が制限されている間は、数字が平常時と同じ条件で出ていません。違反の原因を解消してから判定するほうが、実態に合った判断につながります。なお、スコアが0ポイントになり、ショップが永久に無効になった場合は、この判定の対象外です。
①撤退を判断する期日と、それまでに使う費用の上限を決める
判断の期日と費用の上限を先に決めておけば、「もう少し続ければ売れるかもしれない」と赤字を積み上げてしまう事態を防げます。期日は日付ではなく、「動画を◯本、LIVE配信を◯回投稿し終えた時点」のように、投稿の本数で決めておくのがおすすめです。
本数で決めておくと、途中で投稿が止まった期間があっても、判断材料がそろうまで待てます。あわせて、期日を決めた日の段階ごとの数字(再生数、商品ページの閲覧数、注文数など)を控えておいてください。期日を迎えたら、この数字と比べて改善しているかを確認します。なお、期日より先に費用の上限に達した場合は、その日を期日とみなして判定するとよいでしょう。
TikTok Shopは初期費用・月額費用ともに0円なので、ショップを開けておくだけで固定費がかかることはありません。判断の際に比べるべきは、運用にかけている費用のほうです。人件費、動画の制作費、広告費、サンプルの費用を合計し、上限に対してどこまで使ったかを確認しておきましょう。
②1件売れるごとに利益が残る価格かを確認する
判断の際は、売上の金額だけでなく、1件売れるごとに手元に残る利益も確認しておきたいところです。主力商品の販売価格から、販売手数料、アフィリエイト報酬、送料、梱包費、割引の分を差し引き、プラスになっているかを確認します。
マイナスになっている場合は、価格や商品の組み合わせを変えて、利益が残る形にできないかを検討してみてください。利益が残る商品が一部だけなら、その商品に絞る「縮小して継続」が候補になります。どう組み替えても利益が残る商品が1つもなく、⑥でほかの売り場の売上も動いていなければ、それが「撤退」を選ぶ根拠になります。
③動画の視聴から購入までの、どの段階で止まっているかを確認する
どこで止まっているかが分からないまま撤退を決めると、直せるはずの原因を残したままショップを閉じることになりかねません。売れない原因は、「出品・配信」「見られる」「買われる」「利益・継続」という4つの段階のどこかで、流れが止まっていることにあります。
期日を迎えたら、段階ごとの数字を①で控えた数字と並べ、どこで止まっているかを特定しましょう。止まっている段階の数字が改善していれば、その段階への打ち手は効いていると考えられます。反対に改善が見られなければ、撤退を選ぶ根拠の1つになります。
関連記事:【2026年最新】TikTok Shopで売れない原因とは?見つけ方から改善策まで解説!
④動画・LIVE配信・発送を続ける担当者がいるかを確認する
数字が良くても、運用を続ける担当者がいなければ、TikTok Shopの売上を維持するのは難しくなります。動画の投稿、LIVE配信、受注・発送のそれぞれについて、来月以降も担当者を確保できるかを確認しておきましょう。
なかには、採算は合っていて、人手だけが足りないというケースもあります。その場合は、まず足りない業務を外部に任せられないかを検討するのがおすすめです。委託費用を差し引いても②の利益が残るなら「継続」、任せられなければ扱う商品と投稿の数を絞る「縮小して継続」を選ぶことになります。
⑤健全性評価のスコアと、支払いの凍結に関わる違反チケットを確認する
支払いの凍結に関わる違反チケットが対応中のままでは、閉鎖の手続きを進められません。継続する場合でも、違反が重なって健全性評価が下がれば、資金の引き出しや販売に制限がかかります。まずはセラーセンターで、アカウントの健全性評価のスコアと違反の記録を確認しておきましょう。
ショップを閉鎖する条件には、支払いの凍結に関わる違反チケットが対応中でないことも含まれています。そのため、撤退を選ぶ場合でも、この違反チケットへの対応は先に済ませておく必要があります。
⑥楽天市場・Amazon・自社ECの売上が動いていないかを確認する
TikTok Shopでの注文が少なくても、動画を投稿していた期間にほかの売り場の売上が伸びていれば、TikTok Shopの動画が売上に貢献している可能性があります。動画の投稿を始める前と後で、ほかの売り場の売上や、商品名での検索数を比べてみてください。
比べる際は、セールや季節要因など、ほかの理由で伸びた可能性もあわせて確認することが大切です。動画の影響と考えられる動きが見られれば、閉鎖せずに商品と投稿の数を絞って続ける「縮小して継続」も選択肢に入ります。
TikTok Shopの撤退を決める前に検討する3つの方法
閉鎖に進む前に、扱う商品・任せる業務・休む期間の3つを見直せないか、一度検討してみてください。商品を絞るのは「縮小して継続」の具体的な中身で、②で利益が残る商品が一部だけのときに有効です。外部に任せる方法は、④で担当者が足りないときに、縮小より先に試したい手段です。休業モードは、①の期日までの間に、一時的に注文に対応できなくなったときに使います。
- 売る商品を、利益と在庫に余裕がある商品に絞る
- 足りない業務だけを外部に任せる
- ショップ全体で注文に対応できない期間は、休業モードで新規注文を止める
売る商品を、利益と在庫に余裕がある商品に絞る
全商品で続けると赤字になる場合でも、利益と在庫に余裕がある商品だけに絞れば、採算が合うことがあります。②で計算した1件あたりの利益が高い商品と、注文が増えても出荷が追いつく商品を選ぶとよいでしょう。
商品を絞れば、動画やLIVE配信で紹介する商品も自然と絞られます。担当者の負担が軽くなるので、体制の不足も同時に和らげられます。
足りない業務だけを外部に任せる
撤退の理由が体制にある場合は、社内で続けられない業務だけを切り出して、外部に任せる方法もあります。動画の制作、LIVE配信、クリエイターへの依頼、発送などのうち、社内で手が回らない業務を1つ選んで任せてみてください。
任せる前に、②で計算した1件あたりの利益をもとに、外部に支払える費用の上限を決めておくことが大切です。上限の範囲内で任せられれば「継続」、任せられる業務が見つからなければ、扱う商品と投稿の数を絞る「縮小して継続」を検討する段階です。
自社に足りない業務や、外部に任せた場合の採算をあわせて整理したい場合は、TikTok Shop支援サービスまでお気軽にご相談ください。
ショップ全体で注文に対応できない期間は、休業モードで新規注文を止める
担当者の不在や発送の停止などで、ショップ全体として一時的に注文に対応できない期間があるなら、撤退を決める前に、休業モードで新規注文を止める方法もあります。休業モードは、休暇や予期せぬ事態、悪天候などで一時的に注文に対応できない場合に使える機能です。
休業モードをオンにすると、新規注文の受付が一時停止されます。このとき、ショップに紐づく倉庫が休業モードに切り替わり、在庫は一時的にクリアされて、商品は「売り切れ」と表示されます。倉庫が複数ある場合は全倉庫に一括で適用されますが、倉庫を選んで個別に設定することも可能です。
切り替えは倉庫単位で行われるため、一部の商品だけが在庫切れになっているケースには向きません。その場合は、先ほどの「売る商品を絞る」方法で対応するとよいでしょう。設定は、セラーセンターの「アカウント設定」から「休業モード」を選んで行います。
注意したいのは、オンにする前に入った注文には休業モードが適用されない点です。既存の注文は、通常どおり出荷期限内に発送しなければなりません。48時間以内に処理しないと、返金・キャンセル・返品のリクエストが自動で承認されることもあります。
休業モードは、在庫が戻る見込みや担当者の復帰日が決まっている期間に使うのが基本です。当社では、休業モードはあくまで①で決めた期日までの一時的な手段として使い、撤退の判断を先延ばしにする目的では使わないことをおすすめしています。
TikTok Shopの退店の手続き|ショップを閉鎖する3つのステップ
TikTok Shopの退店は、セラーセンターの[マイアカウント]-[アカウント設定]-[ショップアカウントの閉鎖]から、3つのステップで申請します。ただし、実際に閉鎖できるのは、30日間の告知や、過去90日間に新規注文がないことなど、すべての条件を満たしたときです。
- ①ショップの情報を確認し、閉鎖の理由を選ぶ
- ②ポリシーを確認して、閉鎖を確定する
- ③閉鎖の条件をすべて満たす
①ショップの情報を確認し、閉鎖の理由を選ぶ
まずは、画面に表示されるショップの基本情報に誤りがないかを確認し、閉鎖の理由を選びます。確認する項目は、業種、ショップ名、ショップの地域、会社名、電話番号またはメールアドレスなどです。
あわせて、インタビューやアンケートに参加してフィードバックを提供するかどうかを選び、「次へ」をクリックします。
②ポリシーを確認して、閉鎖を確定する
次に、閉鎖に関するポリシーを読み、内容を理解したことを示すチェックボックスにチェックを入れます。「次へ」をクリックすると、閉鎖の意思を改めて確認するポップアップが表示されます。
ここで閉鎖の申請を確定すると、あとからキャンセルや取り消しはできません。
③閉鎖の条件をすべて満たす
最後に、閉鎖の条件がすべて満たされているかを確認します。TikTok Shop上のショップを閉鎖するには、以下の6つの条件をすべて満たしている必要があります。
| 条件 | 満たす状態 |
|---|---|
| ショップ閉鎖の告知 | 閉鎖を告知している。告知をオンにすると、30日間の閉鎖処理期間の残り日数がショップページに表示される |
| 商品 | ショップのすべての商品が無効化されている |
| 注文 | すべての注文が処理済みまたはクローズ済みで、過去90日間に新規注文が入っていない |
| 支払い | すべての支払いが決済済みである |
| 販売手数料 | すべての販売手数料が支払い済みである |
| 違反 | 支払いの凍結に関わる対応中の違反チケットがない |
この注文の条件があるため、閉鎖できるのは最後の新規注文から90日以上たったあとになります。
また、手数料や返金が売上を上回るとマイナス残高になり、そのままにしておくと出金の凍結などの措置につながります。撤退の時期は商品を無効化していて新しい売上が立たないため、マイナス残高はカードでの支払いで解消することになると見込んでおきましょう。
関連記事:TikTok Shopの入金までの流れとは?サイクル・決済期間から入金されない原因まで解説!
TikTok Shopを退店するときの6つの注意点
閉鎖するとショップのデータにもアクセスできなくなるため、申請の前に、社内の合意・申請する権限・最終受注日・申請の時期・データ・在庫の6つを準備しておくことが大切です。
- 閉鎖は取り消せないため、確定の前に社内で合意を取る
- 閉鎖の申請は、メインのショップアカウントで行う
- 最終受注日を決め、その日に商品・広告・クリエイターへの依頼を止める
- 閉鎖の告知を始めたら、申請を途中で取り下げない
- 閉鎖の前に、注文や売上の数字を保存しておく
- Fulfilled by TikTokの倉庫を使っているなら、在庫の回収か廃棄を先に決める
閉鎖は取り消せないため、確定の前に社内で合意を取る
一度閉鎖したショップは、再開も復元もできません。閉鎖すると、公式アカウントとマーケティングアカウントの連携も自動で解除され、関連するアフィリエイトや広告などのサービスにも影響が及びます。経営者、EC担当者、広告やクリエイターの担当者の間で、閉鎖してよいかを合意してから確定するようにしてください。
閉鎖の申請は、メインのショップアカウントで行う
ショップの閉鎖を申請できるのはメインのショップアカウントだけで、サブアカウントからは申請できません。
運用を外部の会社や別の部署に任せている場合は、メインのショップアカウントを誰が管理しているかを、早めに確認しておくとスムーズです。
最終受注日を決め、その日に商品・広告・クリエイターへの依頼を止める
撤退を決めたら、まず新規注文を受け付ける最終日を決め、その日を起点に閉鎖までの日程を組みましょう。閉鎖を申請すると、ショップ内の商品はすべて無効化され、購入者には表示されなくなります。
当社では、「最終受注日 → 閉鎖の申請 → 最後の新規注文から90日経過 → 閉鎖」の順に日程を組むことをおすすめしています。30日間の閉鎖処理期間を、この90日とどう重ねて数えるかは公式ヘルプ「アカウントの閉鎖」に記載がないため、申請後はショップページに表示される残り日数で確認するのが確実です。
最終受注日には、広告の配信や、クリエイターへのサンプル提供・紹介の依頼もあわせて止めておきます。紹介を依頼していたクリエイターに販売終了日を前もって伝えておけば、行き違いも防げるはずです。
最終受注日を過ぎても、閉鎖の条件を満たすまで対応は続きます。すべての注文を処理済みかクローズ済みにしたうえで、支払いの決済と販売手数料の支払いも済ませなければなりません。発送が残っている注文、返品・返金の依頼、購入者からの問い合わせには、閉鎖まで引き続き対応していきましょう。
閉鎖の告知を始めたら、申請を途中で取り下げない
最終確認の前であれば、閉鎖の申請はキャンセルできます。ただし、改めて申請し直すと、30日間の閉鎖処理期間は最初からやり直しになります。キャンセルした場合、ショップは通常の状態に戻ります。
一方で、同じ公式ヘルプ「アカウントの閉鎖」の手順の説明には、「ショップの閉鎖申請を確定すると、キャンセルや取り消しはできません。」とも書かれています。よくある質問でいう「最終確認」がどの操作を指すのかは、ページ上では明記されていません。
当社では、取り下げられることを前提にせず、撤退か継続かの判断基準で結論を固めてから申請を確定することをおすすめしています。告知を始めてから迷うと、そのぶん閉鎖の時期が後ろにずれてしまいます。
閉鎖の前に、注文や売上の数字を保存しておく
ショップを閉鎖すると、そのショップと関連するすべてのサブアカウントにアクセスできなくなります。商品やサービス、データだけでなく、チャット、プロモーション、クリエイター動画も利用できなくなる点に注意が必要です。
注文や売上、動画ごとの成果といった数字は、閉鎖の前に社内に保存しておきましょう。ほかの売り場で同じ商品を売るときや、将来もう一度出店を検討するときに、貴重な判断材料になります。
Fulfilled by TikTokの倉庫を使っているなら、在庫の回収か廃棄を先に決める
Fulfilled by TikTokの倉庫に在庫を保管している場合は、閉鎖の前に在庫の回収または廃棄が必要になることがあります。賞味期限のある食品であれば、回収してほかの売り場で販売するか、廃棄するかを早めに決めておくことが大切です。
回収した在庫をほかの売り場で売るなら、残りの賞味期限のうちに売り切れるかも確認しておくと安心です。
TikTok Shopの撤退に関するよくある質問
TikTok Shopの撤退について、よくいただく質問にお答えします。
Q1:TikTok Shopは日本から撤退しますか?
TikTok Shopの日本でのサービス提供は続いています。日本では2025年6月30日に提供が始まり、2026年には提供開始から1年間の利用動向データも公表されました。
サービスの今後が気になる場合は、TikTokのニュースルームで公式の発表を確認しておくと安心です。
Q2:撤退したあと、もう一度TikTok Shopに出店できますか?
閉鎖したショップは再開できないため、もう一度販売を始めるには新しいアカウントを作成する必要があります。閉鎖したショップと本人確認書類との紐づけは解除されるので、新しいアカウントでも同じ書類を使えます。
新しいアカウントでは、申請から審査、出品までの手順をもう一度踏むことになります。再出店する際は、撤退の理由になった採算や体制の問題をどう解決するか、方針を固めてから申請するのがおすすめです。
関連記事:【2026年最新】TikTok Shopの始め方とは?必要書類・審査から最初の売上まで解説!
Q3:撤退するか迷っているとき、どこに相談すればよいですか?
撤退か継続かで迷っている場合は、TikTok Shopの運用を支援している会社に、自社の数字を見てもらうのも1つの方法です。社外の視点が入ることで、止まっている段階や外部に任せられる業務を、別の角度から確認できます。
当社では、1件あたりの利益と止まっている段階を一緒に確認しながら、継続・縮小して継続・撤退のどれが自社に合うかを整理するお手伝いをしています。状況を一度整理してみたい場合は、TikTok Shop支援サービスまでご相談ください。
TikTok Shopの撤退のまとめ
TikTok Shopの撤退について、本記事の要点を振り返ります。
- 撤退とは:出店した事業者が、TikTok Shopでの販売をやめること。ショップの閉鎖は、確定すると取り消せない別の手続き
- 6つの失敗パターン:採算(売り方の持ち込み・利益の計算漏れ・クリエイター任せ)、体制(担当者の不足・在庫切れや発送の遅れ)、アカウント(規約違反)の3つに分かれる
- 判断基準:期日を投稿の本数で決めて数字を控えておき、期日に利益・止まっている段階・担当者・違反チケット・ほかの売り場の売上を確認する。結論は撤退・縮小して継続・継続の順に当てはめる
- 撤退の前に検討する方法:商品を絞る、足りない業務だけを外部に任せる、ショップ全体で一時的に対応できない期間は休業モードで新規注文を止める
- 退店の手続き:[ショップアカウントの閉鎖]から3つのステップで申請し、30日間の告知や過去90日間に新規注文がないことなど、6つの条件を満たす
- 退店の注意点:社内の合意、申請するアカウント、最終受注日に止めるもの、申請と告知の時期、数字の保存、Fulfilled by TikTokの在庫の扱いを事前に決めておく
まずは判断の期日と費用の上限を決め、主力商品の1件あたりの利益を計算するところから始めてみてください。撤退か継続かを数字にもとづいて判断したい場合は、TikTok Shop支援サービスまでお気軽にご相談ください。





