【2026年最新】TikTok Shopの食品の成功事例6選!共通点から再現の条件まで解説

TikTok Shopの食品の成功事例とは、「TikTok Shopで食品を販売し、売上やROIなどの成果が公表された事例」です。

日本でTikTok Shopの提供が始まったのは2025年6月30日なので、日本の食品の事例は、どれも提供開始から1年あまりのあいだに生まれたものです。

TikTok Shopへの出店を考えている食品メーカーの担当者は、次のような疑問をお持ちではないでしょうか。

  • 食品でTikTok Shopに成功した会社が、日本にもあるのか知りたい
  • 成功した会社が何をして、どれだけ売れたのかを知りたい
  • 有名ブランドの事例を、自社でも再現できるのか判断できない

日本で成果が公表された食品の事例を並べてみると、繰り返し見られる施策があります。たとえば、クリエイターの動画を数で集めること、反応のよい動画やLIVEの集客に広告をかけること、作り手や産地を見せることなどです。知名度のある外食チェーンでなくても、産地や加工場など作り手の現場を見せる形なら、再現できる余地はあると当社は考えています。

当社GastroduceJapanは、食品・飲料カテゴリのTikTok Shopを支援するTSP(TikTok Shopパートナー)です。TikTok Shopの支援店舗は60店舗以上にのぼります。

本記事では、当社が、成功事例が生まれた1年の流れ、日本の成功事例6選、事例に繰り返し見られる5つの施策、再現できるかを判断する5つの違いを解説します。

最後まで読めば、自社に近い事例はどれか、再現するには何が足りないのかが見えてくるはずです。

TikTok Shopで食品を売り始めたい方や、社内でTikTok Shopへの出店を提案したい方は、ぜひ参考にしてください。

本記事の対象となる方

  • 食品のTikTok Shopへの出店を検討しているメーカー・EC担当者
  • 社内でTikTok Shopへの出店を提案する材料を探している方
  • TikTok Shopに出店したが、どの事例を手本にすればよいか迷っている方

本記事を読んでわかること

  • 日本のTikTok Shopで成果が公表された食品の事例と、その施策
  • 成功した食品の事例で繰り返し見られる5つの施策
  • 事例を自社で再現できるかを判断するための5つの違い
食品ECの運営代行・コンサルティング|ガストロ(GastroduceJapan)
監修者

若松 友貴

Gastroduce Japan株式会社 代表取締役社長

一橋大学商学部卒業後、2014年に楽天株式会社へ入社し、楽天市場ECコンサルタントとして累計1,000社超を担当。2017年に食品EC特化の実行型コンサルティング会社Gastroduce Japan株式会社を設立。現在はTikTok Shop公認パートナー(TSP)として60店舗以上を支援し、支援店舗群の月間流通総額は3.5億円を超える(2026年6月時点)。食品カテゴリー初のTikTok Shop「松屋フーズデー」の企画・運営や、「TikTok上半期トレンド大賞2026」ヒットアイテム部門受賞商品の支援を手がけ、2025年にはTikTok食品カテゴリ日商ランキング上位10商品のうち6商品を支援ブランドが占めた。日経MJ一面トップにも掲載。

目次
  1. TikTok Shopの食品の成功事例とは?|日本で食品が売れ始めた1年の流れ
  2. 【日本】TikTok Shopの食品の成功事例6選
  3. TikTok Shopで成功した食品事業者の5つの共通点
  4. TikTok Shopの食品の成功事例は自社でも再現できる?|事例との5つの違いを確認する
  5. TikTok Shopの食品の成功事例に関するよくある質問
  6. TikTok Shopの食品の成功事例のまとめ

TikTok Shopの食品の成功事例とは?|日本で食品が売れ始めた1年の流れ

TikTok Shopの食品の成功事例を、TikTok Shopで食品を販売していること、売上やROIなどの成果があること、その成果がTikTok・支援した会社・販売した会社のいずれかから公表されていることの3つの要素に分け、数字は公表元ごとに区別して読むことを示した図
TikTok Shopの食品の成功事例は、売上やROIなどの成果が公表された事例
日本のTikTok Shopで食品の成功事例が生まれた流れを示した年表。2025年6月30日の提供開始、8月末の冷凍食品カテゴリーの解禁から、豊岡市のLIVE配信、松屋フーズの販売開始、ヤマニ野口水産の開設、松屋フーズデー、トレンド大賞の受賞、2026年9月のモスバーガーデーまで
日本で食品の成功事例が生まれた1年の流れ

TikTok Shopの食品の成功事例として、「TikTok Shopで食品を販売し、売上やROIなどの成果が公表された事例」を集めました。

日本では2025年6月30日にTikTok Shopの提供が始まり、同じ年の8月末には冷凍食品カテゴリーが解禁されました。解禁以降、食品関連企業の参入が相次ぎました。

本記事で紹介する6つの事例と食品のブランドデーを、時期の順に並べたのが次の表です。

時期 出来事
2025年6月30日 TikTok Shopが日本で提供開始
2025年8月末 冷凍食品カテゴリーの解禁
2025年9月23〜24日 兵庫県豊岡市が産地からLIVE配信
2025年10月6日 松屋フーズが販売を開始
2025年10月 下町バームクーヘンが出店2カ月で月商3,000万円突破を発表
2025年10月27〜31日 Buzznomicsが滋賀県のお米をLIVE配信
2026年2月8日 ヤマニ野口水産がTikTok Shopを開設
2026年4月 モスオンラインショップがTikTok Shopを開設
2026年4月27〜29日 食品カテゴリー初のブランドデー「松屋フーズデー」
2026年6月30日 松屋オンラインショップが「TikTok上半期トレンド大賞2026」ヒットアイテム部門を受賞
2026年9月1〜5日 食品ブランド2社目のブランドデー「モスバーガーデー」

外食チェーン、水産加工、産地のお米、洋菓子と、提供開始から1年あまりで、タイプの異なる食品事業者の成果が公表されています。

関連記事:TikTok Shopとは?市場データで読む仕組みと、食品事業者にとっての意味

【日本】TikTok Shopの食品の成功事例6選

日本のTikTok Shopで成果が公表された食品の事例6つを、当社が支援に関わった事例(松屋フーズ、ブランドデーを当社支援したモスフードサービス、下町バームクーヘン)と、ほかの会社が支援・運営した事例(ヤマニ野口水産、豊岡市・但馬米穀、Buzznomics)に分け、それぞれの商品を添えた図
日本のTikTok Shopで成果が公表された食品の事例6つ

日本のTikTok Shopで成果が公表された食品の事例を、6つ紹介します。当社が支援に関わった3つの事例を先に、ほかの会社が支援・運営した3つの事例を後に並べました。

成果の数字はTikTok、支援した会社、販売した会社のいずれかが公表したものです。

  • 株式会社松屋フーズ(当社支援)|牛めしのセットと福袋で、開始3か月に月商8,500万円
  • 株式会社モスフードサービス(ブランドデーを当社支援)|開設4か月で、オンラインショップ全体売上の約20%に
  • 下町バームクーヘン(当社支援)|出店2か月で月商3,000万円、食品カテゴリ1位
  • 株式会社ヤマニ野口水産|加工場の動画で、開設5か月の累計売上2,000万円
  • 兵庫県豊岡市・但馬米穀株式会社|産地からの2日間のLIVEで、売上500万円弱
  • 株式会社Buzznomics|滋賀県のお米などを5日間のLIVEで約2,764袋販売
企業・ブランド 商品 中心にした売り方 公表された成果 時期 公表元
株式会社松屋フーズ(当社支援) 冷凍食品(牛めしの具など) クリエイターのアフィリエイト、広告(GMV Max) 開始3ヶ月で月商8,500万円、開始初月からROI 8〜9倍 2025年10月〜 モールハック(当社と松屋フーズホールディングスの合弁会社)、TikTok for Business
株式会社モスフードサービス(ブランドデーを当社支援) 冷凍食品・ライスバーガー クリエイターの紹介、ブランドデー 開始4カ月でオンラインショップ全体売上の約20% 2026年4月〜8月(ブランドデーの前) 当社
下町バームクーヘン(当社支援) 洋菓子 クリエイターの投稿 出店2カ月で月商3,000万円突破 2025年10月の発表 当社
株式会社ヤマニ野口水産 水産加工品 自社のショート動画 開設5か月で累計売上2,000万円 2026年2月〜7月 株式会社KASHIKA(支援した会社)
兵庫県豊岡市・但馬米穀株式会社 お米など9品目(7事業者) 産地からのLIVE配信、広告(GMV Max) 2日間のLIVEで売上500万円弱 2025年9月 TikTok for Business
株式会社Buzznomics お米・農産品 LIVE配信 合計約2764袋を販売 2025年10月 株式会社Buzznomics

株式会社松屋フーズ(当社支援)|牛めしのセットと福袋で、開始3か月に月商8,500万円

松屋フーズは、TikTok Shop向けに商品を2つの軸で組み直し、クリエイターの動画を集めてから広告をかけた事例です。当社が支援した松屋フーズのTikTok Shopは、TikTok Shop開始3ヶ月で月商8,500万円、日商1,000万円を達成しています。

販売開始は2025年10月6日。商品は、他モールでも実績のある「牛めし」の10〜30食セットと、3〜4種入りのバラエティ福袋の2軸で構成しました。

クリエイターとは100人を超えるアフィリエイト連携を組み、まず150本ほどのUGC動画を制作・投稿しました。UGC動画のなかから成果の高い“当たり動画”に広告を投下したのが、松屋フーズの進め方です。

広告にはTikTok Shopの広告「GMV Max」を使い、開始初月からROI 8〜9倍を継続的に達成しています。

2026年4月には、食品カテゴリー初となるTikTok Shopブランドデーとして「松屋フーズデー」が開催されました。企画・運営を担ったのは、当社と、当社と松屋フーズホールディングスの合弁会社であるモールハックです。開催前の発表では、総勢100名超のクリエイターを同時起用し、新商品「シャリアピンハンバーグ」をTikTok限定で先行販売する計画でした。

そして2026年6月、【公式】松屋オンラインショップがTikTok上半期トレンド大賞2026のヒットアイテム部門を受賞しました。

有名ブランドでも他モールと同じ商品の並べ方のままにせず、クリエイターが紹介しやすい福袋を別に用意したところに、松屋フーズの事例の要があると当社は考えています。

株式会社モスフードサービス(ブランドデーを当社支援)|開設4か月で、オンラインショップ全体売上の約20%に

モスフードサービスのTikTok Shopは、クリエイターによる商品紹介を通じた売上が中心の事例です。2026年4月に開設したショップは、開始4カ月でモスフードサービスのオンラインショップ全体売上の約20%を占めるまでに拡大しました。約20%という割合は、ブランドデーの開催前にあたる、2026年8月27日の当社の発表時点の数字です。

投稿された商品関連動画は1,000本を超え、売上の約8割がクリエーターによる商品紹介経由という点も、モスフードサービスのTikTok Shopの特徴です。

当社は、モスバーガー様のTikTok Shop「ザ・ブランドデー」も支援しました。開催は2026年9月1日〜5日で、食品ブランド2社目のブランドデー「モスバーガーデー」として行われています。

当社の担当は、ライブコマース出演クリエーター100名以上のアサインおよびコンテンツ設計です。期間中のライブコマース進行・シフト設計・GPM等の指標管理も、あわせて支援しました。

開催前の発表では、期間中に全品を対象とした15%OFFクーポンを配布し、TikTok Shop側発行のクーポンと併用することで最大32%OFFになる設計でした。対象には「モスライスバーガー食べ比べセット6種」「冷凍モスチキン10本入り」などの人気商品が含まれる設計でした。あわせて、購入者先着4,000名には新商品のサンプリングも行う計画でした。

「売上の約8割がクリエイター経由」というモスフードサービスの数字は、クリエイターを増やすことが売上を伸ばす手段になると示している、と当社は考えています。

下町バームクーヘン(当社支援)|出店2か月で月商3,000万円、食品カテゴリ1位

下町バームクーヘンは、出店2カ月で月商3,000万円突破/食品カテゴリ1位・総合ランキング2位を記録した洋菓子の事例です。

立ち上げの段階では、単発のヒット動画に頼らず、クリエイター経由の投稿本数を先に積み上げました。出荷についても、売上より先に「1日何件まで出荷できるか」を決めてから投下量を設計しています。

投稿本数と出荷できる件数を先に決めておくことは、ブランドの知名度に関係なく、再現を考えるときに最初に押さえておきたい点です。

株式会社ヤマニ野口水産|加工場の動画で、開設5か月の累計売上2,000万円

北海道留萌市のヤマニ野口水産は、加工場を映したショート動画に、クリエイターと広告を組み合わせて売上を伸ばした水産加工の事例です。2026年2月8日にTikTok Shopを開設し、開設5か月で累計売上2,000万円を達成しました。

月ごとに見ると、開設初月の2月は売上118万円、3月には512万円と伸び、開設から73日となる4月22日に累計売上1,000万円を突破しています。開設5か月の累計売上2,000万円は、ヤマニ野口水産が従来運営していたAmazon・楽天などの既存ECサイト全体の売上を大幅に上回るものでした。

TikTok運用は株式会社KASHIKAが支援し、ヤマニ野口水産では次の3つの施策を組み合わせて運用しました。

3つの施策を組み合わせた結果、売上の多くをオーガニックコンテンツが占める形になっています。

店舗の知名度がなくても、加工場のような作り手の現場そのものを動画の材料にできることを、ヤマニ野口水産の事例は示しているといえるでしょう。

兵庫県豊岡市・但馬米穀株式会社|産地からの2日間のLIVEで、売上500万円弱

豊岡市の事例は、産地からのLIVE配信と広告を組み合わせ、2日間のLIVEで累計10万視聴、売上500万円弱を記録したお米中心の事例です。売上全体の約9割がお米でした。

実施したのは但馬米穀株式会社と株式会社IZULCAで、豊岡市の官民共創制度を使った取り組みです。LIVEではTikTok Shopと相性の良さそうな7事業者9品目を選定して販売し、配信は2日間で各3時間ずつ、豊岡市の現地から行いました。

初日はお米の田園風景、2日目は城崎温泉街の雰囲気を背景にした配信で、豊岡市長や市のマスコットキャラクターも出演しています。

LIVEの前には合計14本の事前動画を制作してGMV Maxで配信し、事前動画は合計152万回再生を記録しました。LIVEでは一時的に同時接続数が3,000人以上となり、お米は予定していた在庫の4倍以上を出荷しています。

販売者の知名度に頼らず、産地と生産者を見せて売りたいときに参考になる事例です。

株式会社Buzznomics|滋賀県のお米などを5日間のLIVEで約2,764袋販売

株式会社Buzznomics(バズノミクス株式会社)は、滋賀県東近江市の生産者と連携し、滋賀県産の高級米など合計約2,764袋を販売したTSPです。販売の場は、2025年10月27日から31日にかけて行った高品質米をテーマとしたTikTok Shop LIVEコマースでした。

配信の中心は、Buzznomicsが運営するTikTokshop地方特産品アカウントです。「近江銘柄米」は多数完売し、合計約2764袋を販売し、滋賀県産の高級米および関連農産品の総売上は1500万円を突破しています。

配信の企画にあたっては、現地取材を通じて「琵琶湖の天然水育ち」「低農薬栽培」「低温乾燥技術」などの地域ストーリーを掘り下げ、配信に反映しました。

生産者が自分のアカウントを持たなくても、TSPが運営するアカウントで産地のお米を売る形がある、とBuzznomicsの事例からわかります。

自社の商品でどの事例に近い売り方ができるか、一緒に考えたい場合は、当社のTikTok Shop支援サービスまでご相談ください。

TikTok Shopで成功した食品事業者の5つの共通点

6つの事例で繰り返し出てくる5つの施策(セット・福袋・限定品、クリエイターの動画を数で集める、動画とLIVEの集客に広告、LIVEの日と値引き、工場・産地・作り手)を並べ、それぞれに当てはまる事例の名前を添えた図
6つの事例で繰り返し出てくる5つの施策

6つの事例で繰り返し出てくる施策は、商品の組み方、クリエイターの動画、広告、LIVEの日と値引き、作り手の見せ方の5つです。どの事例も5つすべてをそろえているわけではないので、事例ごとに何をしていたかを次の表にまとめました。

  • セットや福袋、限定品を用意している
  • クリエイターの動画を数で集めている
  • 反応のよかった動画とLIVEの集客に、広告をかけている
  • LIVEの日を作り、クーポンや限定セールを合わせている
  • 工場・産地・作り手の姿を見せている
共通点 当てはまる事例 事例での内容
セット・福袋・限定品 松屋フーズ、モスフードサービス 牛めしの10〜30食セットと3〜4種のバラエティ福袋、新商品のTikTok限定先行販売(ブランドデーの計画)/ブランドデーのクーポン対象に「食べ比べセット6種」など(計画)
クリエイターの動画を数で集める 松屋フーズ、モスフードサービス、下町バームクーヘン、ヤマニ野口水産 100人超のアフィリエイト連携と約150本のUGC動画/商品関連動画1,000本超、売上の約8割がクリエイター経由/クリエイター経由の投稿本数を先に積み上げ/約160名のクリエイターによる成果報酬型アフィリエイト
動画とLIVEの集客に広告 松屋フーズ、ヤマニ野口水産、豊岡市 当たり動画に広告を投下/反応の高かったコンテンツを広告として配信/LIVE前の事前動画14本をGMV Maxで配信
LIVEの日と値引き 松屋フーズ、モスフードサービス、豊岡市、Buzznomics ブランドデーのLIVE限定セール(計画)/ブランドデーの15%OFFクーポンとクリエイター100名以上のLIVE(いずれも計画)/2日間のLIVEとTikTok Shopのクーポン/5日間のお米ライブ(値引きの記載なし)
工場・産地・作り手 ヤマニ野口水産、豊岡市、Buzznomics 加工場の臨場感を伝えるショート動画/田園と温泉街からのLIVEに生産者と市長が出演/現地取材で掘り下げた地域ストーリーを配信に反映

セットや福袋、限定品を用意している

松屋フーズとモスフードサービスは、単品だけでなく、セットや限定品も売る商品に加えています。松屋フーズがTikTok Shop向けに用意したのは、定番のセットとバラエティ福袋の2軸です。ブランドデーでは、新商品をTikTok限定で先行販売する計画も立てました。

モスバーガーデーも、食べ比べセットなどのセット商品がクーポンの対象になる設計でした。

クリエイターが紹介する切り口を増やしたいなら、単品を並べるだけでなく、セットや福袋で商品を組んでおくとよいでしょう。

クリエイターの動画を数で集めている

松屋フーズ・モスフードサービス・下町バームクーヘン・ヤマニ野口水産は、クリエイターの動画を数で集めています。松屋フーズは、広告をかける前に約150本のUGC動画を投稿しました。クリエイターには、1つの商品サンプルに対し最低3本の動画を異なる切り口で制作してもらうよう依頼しています。

モスフードサービスの商品関連動画は1,000本を超え、下町バームクーヘンでもクリエイター経由の投稿本数を先に積み上げました。ヤマニ野口水産が組んだのは、約160名のクリエイターによる成果報酬型のアフィリエイトです。

当社では、1本の当たりを狙うより、切り口を変えた動画を数多く集めて反応を比べる進め方をおすすめしています。

反応のよかった動画とLIVEの集客に、広告をかけている

松屋フーズとヤマニ野口水産は反応のよかった動画に広告をかけ、豊岡市はLIVEの集客のための事前動画をGMV Maxで配信しています。松屋フーズは当たり動画に広告を投下し、ヤマニ野口水産は反応の高かったコンテンツをTikTok Shop広告として配信しました。

一方、豊岡市がLIVEの前に用意したのは14本の事前動画です。豊岡市が使ったGMV Maxでは、LIVE配信の視聴状況に応じてAIが自動で広告配分をコントロールします。

広告は、反応を比べられるだけの動画がそろってからかけることをおすすめします。

関連記事:GMV Maxとは|TikTok Shopの自動最適化広告。効く店と効かない店を分ける3条件

LIVEの日を作り、クーポンや限定セールを合わせている

豊岡市とBuzznomicsは数日間に絞ってLIVEを配信し、松屋フーズ・モスフードサービス・豊岡市はLIVEに値引きの条件を合わせています。豊岡市は2日間、Buzznomicsは5日間のLIVEで売上をつくりました。

値引きでは、松屋フーズデーがLIVE限定セールを企画し、モスバーガーデーも15%OFFクーポンを配布する計画でした。豊岡市のLIVEではTikTok Shopからもクーポンを発行してもらい、お得感のある価格で商品を販売しています。

LIVEを企画するなら、配信を見ている間に買う理由になる値引きの条件と数量を、配信の前に決めておくと安心です。

工場・産地・作り手の姿を見せている

ヤマニ野口水産・豊岡市・Buzznomicsは、加工場や産地、作り手の姿を動画やLIVEで見せています。ヤマニ野口水産は加工場の臨場感を伝えるショート動画を投稿し、豊岡市は田園や温泉街から、生産者と市長が出演するLIVEを配信しました。Buzznomicsも、現地取材で掘り下げた「琵琶湖の天然水育ち」などの地域ストーリーを、お米のLIVEに反映しています。

当社も工場・生産者の現場からのライブ配信を本格化しており、沖縄の海ぶどう養殖所やバームクーヘン工場からも配信してきました。

店舗の知名度に頼れない場合は、作り手や産地を映すことが、商品を選んでもらう理由になると当社は考えています。

TikTok Shopの食品の成功事例は自社でも再現できる?|事例との5つの違いを確認する

知名度、成果の指標、クリエイターと動画の本数、値引きの組み方、出荷できる量の5点について、事例と自社を左右に並べて比べる表の形の図
事例を自社で再現できるかは、5点で事例と自社を比べて判断する

事例を自社で再現できるかどうかは、知名度、成果の指標、クリエイターと動画の本数、値引きの組み方、出荷できる量の5点で事例と自社を比べると判断できます。事例の数字だけを目標にすると、前提の違いから計画がずれてしまうおそれがあります。

  • 知名度が近い事例を手本にする
  • 成果の数字がROI・月商・累計売上のどれかを確認する
  • クリエイターと動画の本数を集める手段を決める
  • 値引きがクーポンかセール価格かを確認する
  • 売れた量を期限内に出荷できるかを確認する

知名度が近い事例を手本にする

TikTok Shopの食品の成功事例を、店舗ブランド型(松屋フーズ、モスフードサービス)と作り手・産地型(ヤマニ野口水産、豊岡市、Buzznomics)の2つに分け、それぞれの事例で中心だった売り方を並べた図
TikTok Shopの食品の成功事例の2つのタイプ

6つの事例は、店舗の知名度を生かした事例と、店舗の知名度に頼らず作り手や産地を見せた事例とに分けて読むのがおすすめです。本記事では前者を店舗ブランド型、後者を作り手・産地型と呼びます。

店舗ブランド型にあたるのは、外食チェーンを展開する松屋フーズと、モスバーガーを展開する株式会社モスフードサービスです。作り手・産地型には、ヤマニ野口水産、豊岡市、Buzznomicsが入ります。

下町バームクーヘンは、クリエイター経由の投稿本数を積み上げて伸びた事例なので、どちらのタイプの自社にも参考になります。

店舗で知られていない商品の場合、店舗ブランド型の数字をそのまま目標にしても、比べる前提がそろいません。まずは自社の商品に近いタイプの事例を、手本に選んでみてください。

成果の数字がROI・月商・累計売上のどれかを確認する

事例の数字は、ROI・月商・累計売上・イベント期間の売上と、指標がそれぞれ異なります。比べる前に、どの指標の数字なのかを確認しておきたいところです。

たとえば松屋フーズのROI 8〜9倍は、GMV Maxの指標です。GMV MaxのROIは、総収益をコストで割ることによって算出されます。総収益には、キャンペーンによるTikTok Shopの注文(有料とオーガニックの両方)の総収益が含まれます。

事例 指標 期間
松屋フーズ ROI、月商 開始初月、開始3ヶ月
モスフードサービス オンラインショップ全体売上に占める割合 開始4カ月
下町バームクーヘン 月商、ランキング 出店2カ月
ヤマニ野口水産 月の売上、累計売上 開設から5か月
豊岡市 LIVEの売上 2日間(合計6時間)
Buzznomics 販売袋数、総売上 5日間

自社の目標を立てるときは、事例と同じ指標と期間に置き直してから比べましょう。

クリエイターと動画の本数を集める手段を決める

事例が集めた動画とクリエイターの数を、自社で集められる数と比べましょう。松屋フーズは100人を超えるクリエイターと約150本、ヤマニ野口水産は約160名のクリエイター、モスフードサービスは商品関連動画1,000本超という規模です。

自社アカウントの投稿だけでは、事例と同じ本数に届かないかもしれません。そのため当社では、事例の数字を目標にする前に、サンプルを送るクリエイターを何人集められるかを見積もることをおすすめしています。

自社だけで集めきれない場合は、食品クリエイターの集まる場を使うのも一つの手です。TikTok Shop食品特化のクリエイターコミュニティ「FOOD FORCE STUDIO」も、食品クリエイターの集まる場の1つです。運営しているのは、当社と松屋フーズホールディングスの合弁会社であるモールハックです。

関連記事:TikTok Shopアフィリエイト(TAP)の始め方|報酬率の決め方と食品のサンプル戦略

値引きがクーポンかセール価格かを確認する

事例の値引きを参考にするときは、クーポンで組んだのか、セール価格で組んだのかを確認しましょう。モスバーガーデーの値引きも、クーポンで組む設計でした。

当社が支援した食品ギフトブランドは、値引きをセール価格の設定からクーポンの発行に切り替えています。この店舗の設定では、クーポンは定価(参考価格)を基準に計算されていました。切り替えの結果、定価6,000円の商品で、セール経由2,550円に対しクーポン経由2,100円(450円の差)になっています。

食品ギフトブランドの事例では、値引きの組み方によって購入者が支払う金額が変わりました。当社では、値引きはまずクーポンで組めないかを検討することをおすすめしています。

関連記事:TikTok Shopの価格設計|クーポンは「定価ベース」で引かれる。だから6,000円前後が一番効く

売れた量を期限内に出荷できるかを確認する

事例のような売れ方を再現するなら、売れた量を期限内に出荷できるかを先に確認しておきましょう。TikTok Shopでは、すべての注文品は、注文日から3営業日目の午後11時59分までに、宅配業者に引き渡す必要があります。

豊岡市の事例では、お米を予定していた在庫の4倍以上出荷することになりました。BtoB取引が中心の会社では、小口の注文が急に増えると、これまでの発送体制では追いつかなくなるおそれがあると当社は考えています。

下町バームクーヘンでは、1日に出荷できる件数を先に決めてから投下量を設計しました。動画やLIVEの量も、1日に出荷できる件数から逆算して決めておくと安心です。

自社の商品と体制で、どの事例を手本にできるかを一緒に判断したい場合は、TikTok Shop支援サービスまでご相談ください。

TikTok Shopの食品の成功事例に関するよくある質問

質問の吹き出しと答えの吹き出しのまわりに、成果が出るまでの期間を表すグラフ、フォロワーを表すクリエイター、海外の事例を表すルート、始め方を表す旗のアイコンを置いたイラスト
TikTok Shopの食品の成功事例に関するよくある質問

TikTok Shopの食品の成功事例について、出店を検討するときに出てくる質問に答えます。

Q1:TikTok Shopで食品が売れるまで、どれくらいかかりますか?

月商や累計売上で見ると、本記事の事例では開始から2〜5か月の間に成果が公表されています。下町バームクーヘンは出店2カ月で月商3,000万円突破を記録し、松屋フーズもTikTok Shop開始3ヶ月で月商8,500万円に達しました。ヤマニ野口水産は、開設から73日となる4月22日に累計売上1,000万円を突破しています。

ただ、どの事例の数字も、商品の組み方やクリエイターの確保など、準備を重ねたうえでのものです。当社では、準備の期間も含めて3か月を1つの区切りとし、成果を見ていくことをおすすめしています。

Q2:フォロワーが少なくても、成功事例のように売れますか?

自社アカウントのフォロワーが少なくても、クリエイターの紹介という、自社アカウントの外で売れる経路はあると当社は考えています。モスフードサービスのTikTok Shopでは、売上の約8割がクリエイターによる商品紹介経由です。

店舗の知名度に頼っていないヤマニ野口水産も、約160名のクリエイターと組んでいます。松屋フーズでも当社は、クリエイター自身のフォロワー数にかかわらず、まず幅広いクリエイターに動画制作を依頼しました。

自社アカウントのフォロワーを増やすより先に、紹介してくれるクリエイターを増やすことから考えてみてはいかがでしょうか。

Q3:海外の食品の成功事例は、日本でも参考になりますか?

考え方は参考になりますが、時期と広告の種類が異なるため、数字はそのまま比べないことをおすすめします。たとえばベトナムの食品・飲料ブランドCM Foodsは、2022年の12.12 Mega Saleで、動画とLIVEを組み合わせて販売しました。

CM Foodsは、以前のキャンペーンと比べて動画経由のGMVが30%、LIVE経由のGMVが187%伸びました。ただ、CM Foodsが使ったのは予約型の広告(Reservation Ads)で、日本のTikTok Shopで使われるGMV Maxとは仕組みが異なります。

Q4:成功事例のように始めるには、何から手をつければよいですか?

まずは売る商品を1〜3品に絞り、クリエイターに送るサンプルと最初の動画の予定を決めるところから始めましょう。出店の準備は、セラーセンターへの登録と審査から始まり、TikTokアカウントとショップの連携、商品を絞った登録、配送と返品の設定と続きます。最後に、最初の動画・サンプル・LIVEの予定を決めておくと安心です。

関連記事:【2026年最新】TikTok Shopで食品を売る方法|出店の準備から5つの売り方まで徹底解説

TikTok Shopの食品の成功事例のまとめ

成功事例とは、日本の6事例、5つの共通点、再現できるかの判断の4つの要点をカードで並べ、自社の商品に近いタイプの事例を1つ選び、商品の組み方と動画の集め方を当てはめるところから始めることを示した図
自社の商品に近いタイプの事例を1つ選び、自社に当てはめる

TikTok Shopの食品の成功事例について、要点は次のとおりです。

  • 成功事例とは:TikTok Shopで食品を販売し、売上やROIなどの成果が公表された事例。日本では2025年6月30日の提供開始と8月末の冷凍食品カテゴリーの解禁のあとに生まれた
  • 日本の6事例:松屋フーズ・下町バームクーヘン(当社支援)、モスフードサービス(ブランドデーを当社支援)、ヤマニ野口水産、豊岡市・但馬米穀、Buzznomics。数字は公表元ごとに区別して読む
  • 5つの共通点:セットや福袋・限定品、クリエイターの動画を数で集める、動画とLIVEの集客への広告、LIVEの日と値引き、作り手や産地の見せ方。どの事例に当てはまるかは事例ごとに異なる
  • 再現できるかの判断:知名度が近い事例を選び、成果の指標と期間をそろえて比べる。集められるクリエイターの数を見積もり、値引きの組み方を決め、注文日から3営業日目までに出荷できるかを確認する

まずは自社の商品に近いタイプの事例を1つ選び、選んだ事例の商品の組み方と動画の集め方を、自社に当てはめるところから始めていきましょう!自社に合う事例の選び方や、再現に足りない体制の洗い出しから一緒に進めたい場合は、TikTok Shop支援サービスまでご相談ください。

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