楽天の「あす楽」は廃止された|今の「Rakuten最強配送」の条件と食品店舗の設定ポイント

あす楽からRakuten最強配送への切り替わりを示すイラスト

楽天市場の「あす楽」は2024年6月末で終了し、2024年7月から「Rakuten最強配送」という仕組みに統合された。「楽天 あす楽」で検索すると今も情報が出てくるが、現在RMS上で出店者が設定すべきなのは「あす楽」ラベルではなく、休業設定・出荷リードタイム・配送リードタイムを登録して表示される「最短お届け可能日」と、一定の条件を満たした店舗に付与される「最強配送」フラグだ。食品店舗は冷凍・冷蔵のクール便が対象外になりやすい点と、365日出荷体制と賞味期限管理の両立が実務上の壁になる。

「あす楽」はいつ、なぜ廃止されたのか

「あす楽」は注文時間内であれば自動的に翌日配送と表示される仕組みとして長年運用されてきたが、2024年6月30日をもって終了し、翌7月1日から「Rakuten最強配送」に切り替わった【出典1】。背景には、他モールと同様に配送品質そのものを評価軸にする流れがあり、楽天側は「自動で翌日に届く」という一律の表示から、店舗ごとの実際の出荷・配送リードタイムに基づいて「最短でいつ届くか」を計算して表示する仕組みへ移行した。あす楽バッジを検索結果の目印にしていた買い物客の検索行動が完全には切り替わっていないため、「あす楽」というキーワードでの検索は今も一定数残っている。

「Rakuten最強配送」と「あす楽」の違い

項目 あす楽(〜2024年6月) Rakuten最強配送(2024年7月〜)
表示の仕組み 対象商品に「あす楽」バッジを一律表示 出荷・配送リードタイムから計算した最短お届け可能日を商品ごとに表示
配送確約 注文時間内なら翌日着が前提 店舗の実態に応じた日付表示。即日配送とは限らない
出店者の設定 あす楽対応の可否をオン・オフ 休業設定、出荷リードタイム、配送リードタイムを個別登録
評価軸 対応の有無 納期遵守率や出荷件数など複数条件の継続達成

出店者が満たすべき主な条件

Rakuten最強配送フラグの取得には、納期遵守率や出荷実績など複数の条件を継続して満たす必要があるとされる。具体的な基準は時期によって見直されるため、ここで触れる数値は【推測】を含む目安として捉え、必ず楽天RMSの最新案内で確認してほしい。

  • 納期遵守率を高水準(90%台後半が目安)で維持すること
  • 一定以上の月間出荷件数を継続していること
  • 送料無料ラインなど、購入体験に関わる店舗設定を満たしていること
  • 最短お届け可能日表示機能を有効化し、全商品に反映させていること

食品店舗ならではの注意点

RSL(楽天スーパーロジスティクス)以外から自社出荷している食品店舗では、以下の3点が実務上のハードルになりやすい。

クール便は対象外になりやすい

冷蔵・冷凍のクール便は配送会社側の時間帯指定や保冷の都合上、制度の対象外、または設定が複雑になるケースがある。自社の配送委託先が対応しているかを個別に確認する必要がある。

365日出荷と賞味期限管理の両立

高い納期遵守率を維持しようとすると出荷体制の常時稼働が前提になりやすく、年末年始や繁忙期の休業設定を忘れると遵守率が落ちる。休業設定は「使わない」のではなく、実態に合わせて正しく登録することが遵守率を守る近道になる。

在庫と表示のズレ

最短お届け可能日は在庫状況と連動しないため、欠品が起きているのに最短表示だけが残る状態になりやすい。在庫切れ時の表示除外ルールもあわせて確認したい。

RMSでの設定ステップ

最短お届け可能日の設定は、大きく分けて次の3段階で進める。

  1. 基本情報の設定・更新:RMS店舗設定>基本情報設定>最短お届け可能日設定から、休業日・対応時間(業務別の設定も可)と、配送日時設定(買い物ステップでの表示有無、配送可能期間)を登録する。
  2. 出荷・配送リードタイムのマスタ登録:出荷リードタイムを自店舗の実態に合わせて登録したうえで、配送リードタイムを設定する。主要3キャリア(佐川急便・ヤマト運輸・日本郵便)を使っている場合は出荷元郵便番号を登録するだけで自動計算されるが、それ以外のキャリアや地域ごとに使い分けている場合は、都道府県ごとの配送日数を個別に入力する必要がある。
  3. 商品への個別紐づけ:全商品で同一設定にする場合は自動選択のままでよいが、商品によってリードタイムを変えたい場合は、CSVをダウンロードして該当商品にだけ管理名称を上書き入力し、通常の商品登録と同じ手順でアップロードする。

モールをまたいで配送・在庫の運用を標準化したい場合は、楽天市場の運営代行サービスで設定の棚卸しから対応できる。送料設定の見直しとあわせて原価・利益への影響を試算したい場合は、食品EC利益シミュレーターも活用してほしい。

まとめ

楽天の「あす楽」は2024年6月末で終了し、「Rakuten最強配送」に統合されている。食品店舗が今やるべきことは、あす楽バッジの有無を気にすることではなく、休業設定・出荷リードタイム・配送リードタイムをRMSで正しく登録し、クール便や繁忙期対応など食品特有の制約を踏まえたうえで納期遵守率を維持することだ。

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