結論として、レビュー・口コミは多くの消費者が購入前に参考にする情報であり、件数と内容の両方が購買に影響します。ただし集め方を誤ると、2023年10月施行の景品表示法ステルスマーケティング規制に抵触するおそれがあります。本記事では、食品ECで合法的にレビューを増やす考え方と、避けるべきNGパターンを整理します。
レビューは購入判断にどれだけ影響するか
ラクスが2025年6月に実施した調査(月2回以上ECで買い物をする20〜60代1,053人対象)によると、ネットショッピングでレビュー・口コミを「参考にしている」人は合計で約9割(とても参考38.1%+やや参考48.3%)にのぼります。一方で、否定的なレビューを見て「購入を控える」人は48.0%と約半数に達しており、レビューは件数を増やすだけでなく、ネガティブな内容への対応も含めて管理すべき対象であることがわかります。
レビューが増えない食品ECでよくある要因
- 購入後にレビュー投稿を促す導線がそもそもない
- 依頼のタイミングが商品到着前後とずれている
- 投稿の手間に見合うメリットを購入者が感じられない
同調査では、レビュー投稿経験がある人は67.5%で、投稿理由は「満足したとき」55.1%に対し「不満を感じたとき」も44.4%と、不満時の投稿も一定数あることが示されています。不満の投稿理由としては「使いにくさ・機能性の悪さ」47.2%、「問い合わせ対応の雑さ」24.1%が上位で、食品ECにおいても購入後の対応品質がレビュー内容を左右すると考えられます。
やってはいけないレビュー収集方法
「レビューに星5をつけてくれたら100円引き」のように、投稿内容(評価の星数など)を指定して対価を提供する方法は、景品表示法のステルスマーケティング規制に抵触するリスクが高いとされています。2023年10月の規制施行により、事業者が表示内容の決定に関与していると判断されると、一般消費者が広告と気づけない表示として措置命令の対象になり得ます。謝礼の提供自体が直ちに違反になるわけではありませんが、「マイナスの事情」として考慮されるため、リスクを下げるには投稿内容を指定しない設計が必須です。
- NG例:「★5レビューを書いてくれたら次回500円オフ」
- 注意が必要な例:「レビューを書いてくれたら次回500円オフ」(内容を指定していなくても謝礼提供自体はリスク要因として考慮される)
- 各モールの規約も確認:Amazon・楽天・Yahoo!ショッピング・TikTok Shopそれぞれにレビューに関する独自規約があり、違反すると規約上のペナルティ(レビュー削除・アカウント停止等)の対象になる場合があります。
合法的にレビューを増やすための基本アプローチ
- 投稿内容を指定しない依頼文言にする:「ご感想をお聞かせください」程度にとどめ、評価や記載内容への条件付けを行わない。
- 投稿のタイミングを最適化する:商品到着後、実際に食べ終えた頃合いを見てメールやLINEで依頼する。
- 問い合わせ対応の質を上げる:不満時の投稿理由として対応品質への不満が上位に挙がるため、カスタマー対応の改善自体がネガティブレビューの抑制につながる。
- 各モール公式のレビュー促進プログラムを活用する:Amazon Vineのように、モール側が用意する公式のレビュー獲得施策を利用する方法もあります。
まとめ
レビューは食品ECの購買に大きく影響する一方、集め方次第では景品表示法違反のリスクを伴います。評価内容を指定した謝礼提供は避け、依頼タイミングの最適化と問い合わせ対応の質向上という王道の積み重ねで、合法的にレビュー数と評価を伸ばしていくことが重要です。モールを横断した運営体制の整備についてはEC運営代行サービスのページもご覧ください。





