食品ECの「訳あり品」販売|表示で気をつけたい景品表示法のポイント

食品ECの「訳あり品」販売における表示ポイントのイメージイラスト

「訳あり品」は、規格外・傷・パッケージ不良・不揃いなどを理由に、正規品より安く販売する手法だ。廃棄ロス削減や送料負けの解消につながる一方、表示を誤ると景品表示法の「優良誤認」「有利誤認」に触れるリスクがある。結論として、訳ありの「理由」を具体的に書き、比較対象として示す「通常価格」は実際に販売実績のある価格に限定することが最低限のラインになる。

「訳あり品」とは|食品ECで使われる主なパターン

  • 規格外・不揃い:サイズや形が流通基準に満たないが、品質・味には問題がない
  • パッケージ不良:外箱の傷・印字ミレなどで、中身には影響がない
  • 季節商戦後の余剰在庫:ギフト需要期を過ぎた在庫を値下げして販売する

注意したいのは「賞味期限が近い」ことを理由にした値下げは、訳あり品の枠ではなく期限表示そのものの問題として扱う必要がある点だ。賞味期限の年月表示や取り扱いの考え方は、関連記事の賞味期限表示のルールとは|「年月」表示にできる条件と、食品ECで書くときの注意点で解説している。

表示でやってはいけないこと|優良誤認と有利誤認

景品表示法では、実際より著しく優良・有利であると消費者に誤認させる表示を禁止している。訳あり品の販売で特に注意すべきは次の2点だ。

類型 訳あり品で起こりやすいケース
優良誤認 実際には特段の欠陥がないのに「訳あり」と称して、あたかも正規品と同一の品質保証がある高級品であるかのように誤認させる表示
有利誤認 比較対象として示す「通常価格」が、実際にその価格で販売された実績のない金額である場合(いわゆる二重価格表示の問題)

有利誤認(二重価格表示)の基本的な考え方や「8週間ルール」は、関連記事の食品ECの二重価格表示|「4,980円→2,490円」が景表法に触れる線引きと8週間ルールで詳しく解説している。訳あり品の「通常価格◯円が今だけ◯円」という訴求も、この二重価格表示のルールがそのまま適用される。

具体的な表示のコツ

  • 理由を具体的に書く:「訳あり」とだけ書かず、「規格外(サイズ不揃い)」「外箱に傷」など、何が理由かを明記する
  • 状態を写真で示す:可能であれば実際の傷・不揃いの状態が分かる写真を掲載し、購入前の期待値とのズレを防ぐ
  • 返品・交換ポリシーを明記する:訳あり品は返品不可とする場合、その旨を購入前に明確に表示する
  • 品質に影響がないことを明記する:味・安全性に影響がない理由であれば、その旨を記載して不安を払拭する

食品表示法との関係|訳あり品でも表示義務は変わらない

訳あり品であっても、食品表示法が定めるアレルギー表示・賞味期限・保存方法・原材料名などの表示義務は免除されない。商品ページに食品表示を載せる際の考え方は、関連記事の食品ECの商品ページと食品表示|法律上は義務外。それでも載せるべき3項目も参考にしてほしい。

まとめ

訳あり品の販売は、廃棄ロス削減や在庫消化に有効な手法だが、「理由の明記」と「比較対象価格の正確さ」を欠くと景品表示法上のリスクに直結する。表示ルールに不安がある場合は、個別の表現ごとに確認が必要であり【推測】、社内のレビュー体制を整えたうえで運用したい。モールをまたいだ表示ルールの整備やLP設計まで相談したい場合は、モール横断のEC運営代行サービスも参考にしてほしい。

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